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2011年6月19日 - 2011年6月25日

2011.06.24

総合評価の技術提案の履行

 今週月曜日に、総合評価入札についての講演会に参加してきました。

 講演会は、話題提供で登壇された2名のお話が迫力満点でしたので、今回は、このお二人の意見に触れてみたいと思います。

 最初の方は、北海道開発局が提唱するコンプライアンスに基づくマスキングによる技術提案の採点会議の在り方についての論評。
 要は、「技術者倫理が存在し、技術者個人がプライドを持つ中で、恣意的な総合評価の採点はありえないだろう。」ということ。 そもそも品確法は、技術力の高い会社を総合的に評価する理念なのだから、技術力とは一線をかす社会貢献や防災協定による加点を技術評価点と同一に評価するのはナンセンスというもの。

 さらに、「(企業名の)マスキングはやめて、その会社(のブランドなど)を総合的に評価すべき。」という論旨でした。ただ、この方の私見は、大企業理論と思わざるを得ないものでした。 そうは言っても、氏の意見も一理ある。

 さて、最後の話題提供者は、契約約款と総合評価の不合理性についての話題。
 つまり、「設計図書で明示されている現場条件は、現場全体のごく一部の情報にすぎなく、そのわずかな条件明示で、受注者が提案した履行内容を強いるのはあまりにも乱暴である。そもそも現場で発生する問題点とは、発注者と協議を行い対策を行うものであり、それを発注者と受注者が何の協議もなく、受注者が提案した履行内容をやみくもにやれというのは、あまりにも乱暴ではないか。」という意見。

 さらに「本来の技術提案は、設計図書や現場調査で得られた情報を基に、その現場の留意事項についてのみ提案させる。そして、その問題点を解決するための事項については、受注者決定後に発注者と協議して履行すべき。」との意見。

 確かに、技術提案を書く際には、現場調査を行っても不透明な事項が多々あります。実際は、そのことについて技術提案を書けば命取りになることが考えられることから、それには触れないのが一般的ではないでしょうか? しかし、現場の問題点を探って、そのことについて警鐘を鳴らす技術提案。本来あるべき社会資本の品質向上のためには、留意点の提示だけで十分技術者とその会社の力量が評価できるのではないかと思われます。

 最後に、今回の講演会では現在の総合評価は限界に達ししているとあらためて感じました。今後は、品確法の精神を守りながら、新たな方策を進めていく時期に来ているのではないかと実感した次第です。

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